人とくるまのテクノロジー展2025名古屋
2025年7月18日、アイチスカイエキスポで行われました。センサに関する情報をピックアップします。
【企業名:Melexis】
●製品:電流センサ
【解説】EV駆動モータ制御用では大電流とUVW多相電流による磁場干渉に強いことが条件になる
①コンベンショナルホール
集磁コア+ホールICの最も基礎的な使い方。コアが外乱シールドになり外乱磁気や位置精度に対しロバスト性が高い
②IMCホール
ホール素子の上にIMCという集磁板を配置し簡易コアから生じた横方向磁場を縦に変換し電流を検出する。コンパクトでかつそこそこの外乱磁場耐性があるとのこと。
③コアレス
バスバーで電流経路をねじり、差動素子で磁場をキャンセルするもの、各所アピールがある方式。コアレスは外部磁場はキャンセルはするが原理的にはそれほど強い耐性ではないはず。
④シャント
バスバー電流の両端部電圧をオームの法則で測定する。原理的に外乱磁気を受けない。同時に温度も測定し抵抗温度特性を補正をしていると思われる。 これは12Vバッテリ監視用

【企業名:Allegro Microsysems inc】
●製品:電流センサ
【解説】・Melexisと同様従来のラインアップをそろえる。
コア付、Uコア、コアレス。UコアはIMC不要で縦型ホールIC、またはTMRの技術を使用する。
コアレスでは電流経路を細くすることになるが1000Aまで発熱はそうない、とのこと?
外乱については同様と思われる
●製品;回転角度センサ
・軸端検出は縦型ホールで可能IMC不要
・クロッカスと一緒になったのでTMRでも可能。アナログでsin/cos出力する。理由は高速応答のため
・インダクティブも手掛ける。軸周でも可能。方式は後発。ノイズには強い
・縦型+横型ホールで3D検知も可能

【企業名:住友電工】
●製品:圧粉磁心
【解説】
・鉄+コーティングを圧縮加工し、高周波使用での渦電流損低減に対応。さらにコーティングすればボビンは不要。原理技術自体は古くからある。積層板よりは高いもよう
・技報を読むと、電磁鋼板と比べ「保磁力2~4倍」「透磁率2/3」「鉄損同等」であり、材料自体は劣勢である。
しかし形状が任意であるため扁平モータでは対抗面積が増やせ磁気抵抗が下がり高出力が可能、またボビンレス巻き付けも可能なので小型化に寄与できる特質がある。
またLCAで見たCO2排出量、リサイクル性もよいとのこと。

【企業名:TouchNetix】
●製品:近接、タッチ、荷重センサ
【解説】・同じセンサで近接&タッチ&押し込み荷重が検出でき、また水中や手袋でも可能。
表面は導電ジグザグパターン基板+導電カバーで電気接触を行い、その横で静電容量センサを準備し近接がわかる。また押し込むと極板間距離が変わるようになっており静電容量が変化するという説明。
さらに押し込むとブルっとした感触を味付けすることもでき、圧電アクチュエータを装着しているもよう。
