専門について思う
私の専門は当初「自動車磁気センサの開発設計」ということにしていました。磁気センサの設計従事が長く、ホールICや磁気抵抗素子を使い回転センサや角度センサ、電流センサなど数々の開発、量産化を実現したからです。特にホールICは専門ICメーカと仕様作りからカスタム開発を行い(ウェハ設計はもちろんできませんが、特性の検討、仕様だしとロジックの議論などで折衝します)自称世界No.1の機能、信頼性のホールICを完成させました。同時に自動化製造できる構造と、工法も生技と開発しそのホールICを搭載することで、外乱や環境に強く、低コストな回転センサを生みました。その結果、T自動車の回転センサとして標準装着となりました。
そういうことで「自動車磁気センサの開発設計」を専門とし、各セミナー会社で技術セミナーなど行っていましたが、多分その分野は大変狭く、一部の大企業設計者しか興味ないものではないか、と最近気が付きました。もちろん「自動車磁気センサ」であればだれにも負けない自負がありますが、振り返ってみると、ひずみセンサや超音波、温度、レーザなどいろいろ手掛けておりますし、またその技術の芽だしから実用化に至らせるため、周辺要素技術の知識(樹脂成形、材料選定、強度設計、製図法、QC手法、統計・・)や技術経営(開発計画、プロジェクトチーム運営、人材育成、予算計画・・)なども習得し実践してきたわけです。
開発品を量産するためには、設計保証ができること、そして自動車メーカからQCDで認められることが必要です。つまり、これらの技術や手法があることで開発⇒量産化ができるわけです。そして専門をこの「開発⇒量産化にドライブする実践技術」ということで言えば、確率や成果からいって これも「誰にも負けない」となるのでは。
そしてこれらの知見や経験で困っている製造業があれば、貢献できるのではと思い始めており、こちらの方も出していこうかな、と思います。
とりあえずFMEAやFTAについて記述をしました。「設計知識、技術解説」のところを参照ください。