STEP3)FMEA表に記入する
【フィージビリティのFMEAの様式の場合 IATFの書式】
ここではフィージビリティFMEAについて解説する。書き方は機能のFMEAと同じであるが、生産へのバトンタッチを意識したものになる。

【最初に】展開レベルの決定
  まずは製品ASSYを対象とし展開するのがよい。その後Sub-Assy(上記例)で展開する。
①項目/機能
  展開対象の品名(ASSYか、Sub-Assyか部品)を明記する。
  その下に対象品が持つ機能をもれなく列挙する。
②潜在的故障モード
  使用時にどんな機能の損失(=故障)が起こるか、外的ストレスを想定して記載する
③故障の潜在的影響
  その部品が故障することで上位システムにどんな影響を与えるか記入する。
④厳しさ
  上位システムに与える影響が厳しいかどうかランク1~10で評価する。
⑤分類
  
⑥故障の潜在的原因/メカニズム
  故障を起こす元となる要因、メカニズムを記述する。
⑦発生頻度
  別途定める発生頻度表によりランク1~10の点数をつける。
⑧現在の設計管理
  「故障を防ぐためにどんな設計的配慮をしたのか」。「その評価や確認結果」を示す。
⑨検出難易度
  設計計算などで明らかに保証できるもの、開発早期に確立されたものは低い点数となり、量産直前で評価等で捕まったものは高めの点数となる。IATF別途ランク表を参照する。
⑩危険優先数(RPN)
  「厳しさ」×「発生頻度」×「検出難易度」 を計算したもの。限界値はあらかじめ決めておき、それよりも高い数字となる場合は対策を行い数値を減らさねばならないことになっている。しかしそれよりも注意すべきは「厳しさ」であり、高得点は是正が必要である。
⑪勧告是正
  FMEA検討会を実施した結果である。設計改善や評価見直しなど提案する。
⑫処置結果
  勧告是正を参考に対策を行った結果を記載する。これによりRPNの点数が軽減されているはずで、その評価点を記入する

STEP4)FMEA検討会を行う
勧告是正記入前まで記入した時点で、社内関係部署を招集し「FMEA検討会」を行う。ここでは解析内容と評価の妥当性や勧告是正提案をしてもらう。

STEP5)OUTPUTを展開する
・FMEA検討会の議事録とともに会議決定事項をFMEAワークシートに反映記載し、関係部署に送付する。
・FMEAの結果、特別な管理が必要な項目(法規制やRPNの高いもの)は項目をまとめ生産部署にバトンタッチする。
・生産部署は設計FMEAを受け、工程FMEAを企画作成し、工程計画に盛り込む。

次は ⇒FMEAの効果