センサに求められる一般的な特性を記した。センサ選定においては参考にしていただきたい。
⑴測定範囲
 測定できる範囲が微小量から大きな量まで可能であると利便である。切替スイッチやオートレンジがある計測器は増幅率を変えることで測定範囲の調整が可能であるが、センサ単体の場合は素子元来の特性がダイナミックレンジになりやすい。 また高感度センサの場合は、使用上の注意として外部ノイズに配慮しなければいけないのか(例えばシールド板で囲う、同軸線を使うなど)、商品としてどんな防御策をしているのか、に注意したい。

⑵精度、再現性
測定値の正確性を言うが、各種表現があるのでよく読み解いておきたい。
・分解能;表示可能な桁数
・ヒステリシス;上昇時と下降時時の測定値のずれ
・誤差;真の値に対するずれで、全測定範囲に対する%であらわす場合もある(%F.S)
・直線性:リニア出力が真値であるものの直性からのずれ。絶対値か%F.Sで表すことが多い。
・応答性;測定対象を測定してから信号出力するまでの時間遅れ。

⑶使用条件
センサの性能を保証する環境条件が規定されているのでその範囲内で使用する。
・温度、湿度、振動、水(IPX規格のランク等)、油、薬品、圧力など

⑷信頼性(耐環境、強度、寿命)
高温放置、耐水、振動など信頼性試験を実施した結果があれば確認する。試験結果を公表しているものはある程度信頼がおけるといえる。自動車用センサは自動車メーカやISOが定める過酷な信頼性試験規格を合格しており、表示がある。

⑸サイズ、搭載方法、メンテナンス方法
可能であれば図面を入手し、システムにマッチするか確認しておきたい。

⑹情報通信
システムやネットワークとの連携ができるか、センサの種類により必要性を検討する。
⑺コスト、必要個数

←センサとは、センサの種類     センサの選択と使用