⑺渦電流式センサ
【原理】
素子ではなく装置である。センサヘッド内部のコイルに高周波磁界を発生させておき、測定対象である金属が接近すると渦電流が発生しコイルのインピーダンスが変化する。包絡線を検波し振幅を信号とする。
図13 渦電流センサ作動原理
【用途】ギャップセンサ、探傷機
【特徴】・長所;高精度、応答性が速い
・短所;ヘッド+装置となりやや高価。電磁ノイズ発生源となる場合がある。
⑻レゾルバ
回転子にコイルを持つ“標準型レゾルバ”と回転子が磁性体である“VRリゾルバ”(可変リアクタンスレゾルバ)があるが、比較的構成の簡単なVRリゾルバを例に説明する。
【原理】励磁コイル1つと受信コイル2系統(SinとCos受信)、コイルを巻かれたステータで構成される。ステータ内周部を楕円ロータが回転すると、両者のエアギャップが変化する。励磁コイルから出された磁束はエアギャップの近いステータに多く伝達されるので、各ステータに発生する誘導起電力は回転とともに順番に分配されていく。誘導起電力搬送波を検波し、包絡電圧とるとSin波とCos波が得られ、そこから専用ICで角度を演算する。
【用途】各種回転&角度検出。モータ位置制御。
【特徴】
・長所;回転数だけでなく角度の絶対位置も同時検出できる。高精度、高速応答が可能。
・短所;コイル巻き+制御ICが必要で高コスト。偏心や軸ずれのない高精度な位置設定が必要。